商品説明
音楽家リスト門下。
ピアノの天才児ヘルマン・コーマンが
カルメル会の修道生活に辿り着くまでの
波乱の人生を克明に描く。
収容所の捕虜たちは、自分たちに父のような愛を注いでくれたこの人を
”我らの親切なフランス人の神父さん”と呼んで、
天然痘の犠牲になって逝った神父の死を悼んだ。
しかし大部分の人々は、彼がヨーロッパに名をはせた聖なる説教者、
その突然の回心がフランス中にセンセーションを巻き起こした、かつての放蕩児、
音楽家ヘルマンであるとは知らなかった。
このヘルマン・コーヘンとはどのような人だったのか。
(「プロローグ」より)