商品説明
明治の始め、北陸に流配になったキリシタンたちが
信仰の自由を勝ち取るまでの苦難の物語。
金沢藩には流配当初、526名という諸藩中最も多数のキリシタンが預けられた。
金沢に向かったのは、まずそのほとんどが戸主で編成された124名の男子グループで、
明治2年12月4日(1870年1月5日)、彼らは立山役所に呼び出され、
大雪の中で終日外庭に立たされた。
午後の9時すぎになってようやく調べが終わり、大波止に向かった。
大波止へ下る道の両側は、流配されるキリシタンを一目見ようと黒山の人だかりであった。
(本文より)