商品説明
難病のベーチェット病で視力を失い
右半身マヒの著者がテープに吹き込んで綴った実話小説。
逆境にあっても耐え抜く不屈の病人の物語。
この人が、生まれてから今日まで、五十五年もずっと寝たきりとは信じられない。
驚きであった。全くいじけていない。何と朗らかな人なんだろう。
私達が出会ったのは、十七年前の昭和六十年、そよ風の心地よい五月だった。
私が三十七才、光武さんが五十五才だった。
既に私は、難病のベーチェット病で視力を失い、
両耳補聴器、右半身マヒの重度障害者であった。
文字通り、懊悩の日々が何年も続いていたのだ。